男の人はずっと手を差し伸べている。
信じて…いいのかな…?
ダメだ…!
オジサンに拾われた時もそうだった…!
「人間なんて皆一緒だ!甘い言葉を囁いて…自分がいいように他人を利用する!お前もそうだろ!!」
僕がそう言うと、男の人は頭を掻いた。
「俺はそんなんやない。お嬢ちゃんが心配なだけや。それに…お前みたいなガキに何の利用価値があんねん!おもろいこと言うな~!
えぇんよ。利用価値なんか無くったって。俺が勝手にすることや。お前に求めてる物があるとするなら…お前が楽しく生きていってほしいと思うだけ。あとは何もいらん。だから来いよ。お前が来る言うまで俺は差し伸べてやるから。」
男の人は笑って言った。
「そんなの…嘘だ…!僕は…生まれてからそんな言葉をかけられたことなんかない…!そんな人間…居るわけない…!」
僕は泣きながら男の人に言った。
「お前の小さな物差しで俺という人間を決めつけんな。お前がどんな辛い人生歩いてきたか知らんけど…俺はこういう人間や!俺を信じてみろ。」
信じて…みる…。
「居たぞ!!」
スーツを着た男達が来た。
「い…嫌だ…!」
ガラスの破片を思わず落としてしまい、その瞬間に男の人が踏んで割った。
「お前!そこをどけ!その子に用があるんだ!」
スーツの人がそう言うと、男の人は手の骨を鳴らす。
「誰に口聞いてんねんカス。この子は俺が連れて帰る。さっさと帰れボケ!」
「貴様ぁ!殺してやる!」
スーツの人達は男の人に向かって銃を構えた。
「召雷…雷舞踊!!」
スーツの人達に手をかざすと、その周りに雷が落ちてきた。
「ぐぁぁっ…!」
スーツの人達は力なく倒れた。
「今日は雨やから余計効いたろ?俺に舐めた口聞いたからやボケが!
さて…行こうか?」
男の人は手を差し伸べた。
僕は恐る恐るその大きな手を握った。
この人なら大丈夫と思って。
