始末屋



「俺は妹の紅葉が居ってな。昔は親父やお袋と過ごしとったんやけど…俺が6歳で妹が4歳の時かな?突然親父が行方を眩ました。

まぁこの親父が…ギャンブルはするわ…毎晩潰れるまで酒飲むわ…お袋や俺や妹に平気な顔して暴力振るうわで…最悪の親父やったんよ。

多額の借金があったみたいで毎晩借金取りが家壊す勢いで取り立てに来てたのは今でも覚えとる。そんな生活だけを残して親父は消えた。必死で働いてたお袋の全財産持ってな。

親父が消えたから言うて、家に平和が来た訳じゃなかった。それでも借金取りは毎晩変わらずに来る。俺はまだ子供やったからよくわからんかったけど…お袋が壊れていくのは何となくわかってた…。」



―――――――――――


パシンッ!


「うわぁ~…ん…!」


「紅葉!あんたの為にお母ちゃん働いとるんやで?!早く寝らな明日も仕事なのに…早く泣き止みなさい!泣き止み!」


お袋は紅葉を叩き続ける。


「お母ちゃん!紅葉は俺が泣き止ますからもうぶたんといて!」


紅葉の前に立ってお袋から守った。


パシンッ!


俺はお袋にビンタされた。


「最初からそうしなさい!あんたら居るとお母ちゃん迷惑なんよ!これ以上迷惑かけんといて!!」


お袋は布団に潜る。


俺は紅葉の隣に寝て、ずっと頭を撫でてあげた。


「お母ちゃん…怖い…!」


「大丈夫。お母ちゃん疲れてるだけや。紅葉が寝たらちゃんとお母ちゃん戻ってるから。」


「ほんまに…?」


「ほんまや。だから早よ寝ようか。」



―――――――――――



「ひどいよ…。自分の子供なのに…」


優が言った。


「まぁな。でもな…俺が同じ状況やって考えたら…俺もそうなるかもしれん。親や言うたって人間や。仕方なかったことかもしれへん。許した訳やないけど、理解はできる。」


ワインを一口飲んでチーズを食べた。


「楓って…大人だよね~。」


優が俺を見て言った。


「こんな大人居るかい!まだまだ俺は子供や。」


笑って言った。