「ん?終わったの?」
墓地の入り口に唯香が立っていた。
「うん!すっきりした!」
唯香に笑って言った。
「そっか…。じゃあ帰ろっか!」
私を心配してるのか、唯香は笑って言った。
「今日薫がご飯連れて行ってくれるみたいよ!」
「本当に?!私まともに話すの初めてだから緊張するんだけど…。」
うつむいた唯香の頭を撫でた。
「大丈夫よ!全員いい人だから!唯香もすぐに打ち解けれるわ!」
私が笑って言うと、唯香は安心したように笑った。
「唯香…。私みたいな人と一緒に居てくれてありがとね。唯香には色々辛い思いさせたのに…。」
「いいの!私今は全然辛くないもん!涼風姉さんとこうして一緒に居れるだけで幸せだよ。」
唯香は抱きついて私の胸に顔を埋めた。
こんな私にも支えてくれる人ができた。
辛いことばかりだったけど、今は前よりも幸せ。
敦史…だから安心して。
私は今を存分に楽しむことができるから。
私の周りにはもう『機械』なんて居ない。
私を支えてくれる『人間』がたくさん居るから、私は頑張ることができる。
だからありがとう。
敦史のお陰で…人間の暖かさっていうのを理解できた。
敦史が居たから今の私が居れるの。
敦史…愛してるよ。
番外章~大好きで大嫌いな君へ~
―完―