始末屋



それから時は流れ、私達は中学を卒業した。



私は成績も問題なく、高校へと進学した。


敦史は学校に行くのは面倒と言って、お父さんがしている土木関係の仕事をし始めた。



私達は学生と社会人。


すれ違いも多かったし、喧嘩もしたけど順調に付き合いは続いていた。



お互いに空いた時間を見つけ、その少ない時間で愛を育んでいた。





なのに……










永遠の別れは刻一刻と迫ってきていた。




―ある夏の日―



私は学校を終えて、敦史が働いている職場に来ていた。


今日は定時に終われるから、会いたいと珍しく敦史から言ってきた。



敦史も寂しがるんだな~…。


何か意外だな~。



「おっ!敦史、綺麗な彼女が迎えに来てるぞ?羨ましいね~!」


職場の人が私に気付いて敦史に声をかけた。


敦史は私の方を向き、無邪気な笑顔で手を振った。



少し恥ずかしくなって、私は小さめに手を振った。







しばらくして、敦史が仕事を終えて私の方に歩いてきた。


「お疲れ様!今日も疲れたでしょ?」


私がそう言うと、敦史は首を振った。


「全然疲れてないよ。涼風が居てくれるから俺はいつでも元気だ。」


敦史はそう言って私の頬にキスをした。


それを見ていた職場の人がヒューヒューと私達に言い始める。


それを聞いて私は顔が熱くなっていく。


「バカ…!皆見てる所でしないで…恥ずかしいよ…。」


うつむいた私の頭を撫でる敦史。


「自慢させろ!俺にはこんなに綺麗な彼女が居て…それにキスできるの俺だけなんだってことをさ!」



敦史は笑いながら言う。



この笑顔のせいで…私は何も言えなくなる。



いつもそう。


私が怒っても笑顔で誤魔化す。



「敦史なんて嫌いだもん!」


敦史は私の肩に腕を回して体を寄せた。


「本当は?」


「……好き…。いちいち言わせないで察しなさいよバカ!」



そう言うと敦史はまた笑う。