始末屋

あの日戦った時とは全然違う…。


全く楽しくない…。


あの日戦った時は戦いが楽しかった。


状況は同じのはず…。
俺と優は拮抗している…。


なのに楽しくない…。



こんな戦い…全く楽しくない…。



優と戦いながらそんなことを思っていた。


「油断したな!!」


気付いた瞬間に体を斬られていた。


ボタボタと流れ落ちる血が地面を赤く染めていく…。


俺は完全に止まった。



「優……。お前今楽しいか…?あの日戦った時…お前となら一緒にやっていける気がした。本気でそう思えたんだ…。だから今までも楽しかった。お前も…そう思っていると言っていた…。」


そう言うと優は大剣を握りしめた。


「……楽しいよ……。あの日勝てなかった…薫を追い詰めれて…すごく…楽しい…!!薫がもう戦わないなら…俺がここで殺してやるよ!!」



優は俺に手をかざした。


すると、白いアイアンメイデンが出てきて俺を中に閉じ込めた。


その瞬間体中に棘が刺さった。



―『薫。ここで終わるか?あいつの真意も確かめずに…お前は自分から負けるんだな?覚悟を決めたんじゃなかったのか?』―


俺は優と過ごしていた日々を思い返していた。


まだ……覚悟…できてなかったんだ…。



そう思うと、目から涙が溢れ落ちてきた。


―『……お前の終わりはここか。目標ってのは一体何だったんだろうな。何が立ちはだかってもお前は目標を成し遂げるんじゃなかったのか?まぁ、俺には関係ない。ここでお前が死ねば…俺は魂を食えるしな。』―



桜……。


大切な物は本当に…元に戻るのだろうか…?



「……さよなら……薫……。

嘆きの血涙(なげきのけつるい)!!」



優が言った瞬間に大量の剣がアイアンメイデンに突き刺さった。