始末屋


「あれはまだ私が5歳の頃…イギリスの孤児院に居た私に養子縁談の話が来た。それがクオリア家だった。私は何も知らずにクオリア家に行き…優しくて暖かい両親に囲まれて何不自由なく暮らしていた。

それから18年の月日が流れた頃…深夜になり、私は父から地下室に呼ばれた。すると優しかった私の父は吸血衝動に駆られ、私の首筋に噛み付いた。

血が吸われていき…死ぬと思った矢先に母が剣で父の腹を刺した…吸血鬼となっていた父を棺に封印した。だが私は父の返り血を浴びて…吸血鬼になってしまった。」


自分の手を見つめてハーヴィスが言う。


「母は私を変わらずに愛してくれた。私も吸血衝動に駆られるようになったが…母が私を愛してくれている…その気持ちを胸に抱き…その衝動を抑えていた。

でも…長くは続きはしなかった…。私は……母の血を吸い尽くし…母を殺した…。」


自分の母親をかい…。


辛かったやろうな……。


「私は自分に流れる血を恥じた!!何度も自殺を繰り返した!だが…死ねないのだ…。私の中に流れる血は深夜に近付けば勝手に体を使い血を補給していく…。血を補給することによって私は回復していく…。

終わらないんだよ…この連鎖は…。私はそうして生きてきて…もう150年が経つ…。」



「150年?!」


そう言うとハーヴィスは静かに頷いた。


「私の体は老いない。ただ時は進み…気が付けば1人だった。そして死を求めて日本に辿り着き…辰馬と出会った。私はあの男の真っ直ぐな姿勢に惚れ…戦いの中で死に場所を探すことにしたんだ。」


不老不死って奴かい…。


そんな物一体どうやって倒せって言うんや。


「私は久しぶりに嬉しいんだ。君のような存在に出会えて…。君が私を終わらせてくれ…。もう…長い時を越えるのは嫌なんだ…。」


悲しく微笑んでハーヴィスが言った。