始末屋



私は力を入れて抜け出し、如月を取った。


「……わかったわ。あんたの思いに答えて本気で戦ってあげる。」


如月に私の力を溜めた。


「私ね…本気を出すのって嫌いなの。ズルいから誰かがピンチになったら助けてくれるとか誰かが代わりにやってくれるって思ってるから。」


「あんたらしいわね!」


力を溜めている最中に唯香が斬りかかる。


私は避けて如月を唯香に向けた。


「でもね……今回ばかりは本気出すしかないの。

だって…私がいつもピンチの時に助けてくれた…『可愛い王子様』は居ないから。」


唯香を見て微笑んだ。


「我が風の力よ…我が力の源よ…。我願う…全てを吹き飛ばす災厄の風の力を…。我が力を引き換えに出でよ。全てを殲滅し、全てを薙ぎ倒す悪魔の鳥よ…災厄の鳥よ…!」


私の周りに突風が吹き荒れる。


「我が言霊に従い…ここに出でよ!

鴣閣鳥(こかくちょう)!!!」



『クギャア!クギャア~~!!』


突風を従え、大きな鳥が耳をつんざくような咆哮をして出てきた。


目は血走り、羽は全て尖ったナイフのような鋭さ、足の爪は斧のような強靭な爪。


久しぶりに出すけど…やっぱりかなり力持っていかれるわね…。


「なっ…?!何よこの化け物…!」


唯香は驚愕した目で鴣閣鳥を見る。


「私の悪魔『アイラ』が飼い慣らしてる悪魔の鳥よ。狙った獲物は確実に仕留めるわ。今の鴣閣鳥の獲物は……唯香…あんたよ。やりなさい鴣閣鳥。」


『クギャア~~!』


大きな羽を広げ、羽を立たせる。


「千羽斬!!」


羽を羽ばたかせると、ナイフのような鋭い羽が唯香の方に向かっていく。



「キャア~~~…!!」


ある程度斬った所で鴣閣鳥の動きを止めさせた。



「あんたの私に対する思いより…私が負けられない思いの方が強かったわね。」


鴣閣鳥は風に消え、私は風魔扇を戻してタバコに火をつけた。