「いくわよ!!」
唯香が斬りかかってくる。
私は剣で受け、すぐに背後に回り込んで斬りかかった。
唯香は前に転がって避けた。
「伸びろ皐月!!」
刀身が割れ、唯香の方に剣が伸びた。
薙刀で刃を払うが、皐月は追尾を止めない。
「その剣は私の意志で自由に動けるの。なかなか攻略できないわよ!」
「こんな物!!」
唯香は剣の繋ぎ目を素手で掴み、薙刀で皐月を斬った。
なっ…?!皐月が壊れた?!
唯香は私に斬りかかる。
「風魔扇…"如月"!!」
身の丈程の扇子を出し、それを広げて薙刀を受け止める。
「甘い!!」
後ろから唯香の声が聞こえ、頭を掴まれて地面に叩きつけられた。
薙刀はフェイクか…!
「私はあんたが居なくなって自殺しようとしたわ。私の祖先が封印した風の悪魔と、富田家の家宝『白龍飛翔刀(はくりゅうひしょうとう)』を奪った私には…戻る家も支えてくれる人も居なかった。
だから…命を断つしかなかったと思った。私が断崖絶壁から飛び降りようとした時…お父さんが私を止めた。
『人間なんてのはお前が思ってるよりも儚くて弱い。心配しなくてもお前もすぐに死ねる。だから、自分から与えられた命を投げ出すことはない。』
って言って。でも私にはもう何もない。家族も支えてくれる人も居なくなったって言ったら
『なら俺がお前の家族にも支えてくれる人にもなってやる!お父さんとでも呼べ!だから一緒に来い!俺と一緒に過ごしてたら危険も多い。死にたいと思ってるなら丁度いいだろ?だから一緒に来い!』
って言ってくれた。私はお父さんに感謝してる。あの時死ななかったお陰で…あんたとこうしてまた会えた訳だしね!」
唯香…。
そこまで考えてたのね…。
でも…私も負けられない!!
