始末屋


あれは優じゃない…。


俺の知っている優はバカで能天気でいつも笑顔で過ごしているお人好しなんだ…。



あんなの優な訳あるか…。



「もう終わりにしようか荒西。そろそろ本気を出そう。」


影縛りが解け、俺は優の方に向かっていく。



だが一瞬で辰馬が目の前に来て、俺の体を斬った。



なっ…?!


「俺の能力は3つ。影を操る悪魔『ガゾル』、時を操る悪魔『トリア』。あと1つは秘密だ。」



3つ…。


なるほど…。


「さっきからビンビン感じる気持ち悪い気配はお前から出てたのか。三重契約とはよくやるな…。」



「並みの人間じゃないんでな!自分でも自覚してるさ!」



剣を振りかぶって斬りかかってくる。


俺は避けて辰馬の顔面に殴りかかった。



「外れだ。」


後ろから声が聞こえ、背中を斬られた。


「お前に流れる時間を一瞬止めてんだよ。お前はもう俺に触れることすらできない。」



こいつ…!



「勝手に言ってろ!!」


軸足を回して蹴りをくらわせた。


「無駄だって言ったろ?」


また背中を斬られた。



ここまで実力差があるのか…?



でも今回ばかりは負けられないんだ…!


立ち上がろうとすると影が俺を捕らえ、地面に組伏せられる。



「お前の気持ちはもう届かない。届かせたいなら何度だって来な。俺がその度に叩き潰すがな?」



グサッ!!


背中に剣が突き刺さった。



ちく…しょう…!



負けられ…ないんだ…。





負けられ……