―その日の夜 辰馬―


裏扇杜のとある廃ビルに俺達は集まっていた。



優は大切な物をちゃんと見つけたようだ。


だが…俺にも大切な物はある。



少し手荒なマネをしようかな…。


その時はどうするんだ優。



激昂(げっこう)して俺と戦うか?



それとも悲しみに暮れ、俺につき従うか?


まぁ、どちらでもいいがな。



「集まってくれ。」


タバコを落とし、足で揉み消して言った。


3人は俺の方に集まった。



「ターゲットは6人。

荒西 薫。

結城 理恵。

朝宮 涼風。

有村 楓。

神崎 玲央奈。

三浦 愛。」


俺は6人の写真を順に出していった。


「この内、有村と神崎は関西に居る。クオリア…行けるか?」


クオリアは静かに頷き、写真を2枚拾った。


「正二。お前は例の計画を実行してクオリアと共に関西へ向かえ。俺が前に言ったことも忘れるなよ?」


「わかったよ。」


正二はそう言って写真を1枚拾う。


「唯香。お前は「涼風姉さんでしょ?わかってるって!」


俺が言う前に写真を拾って空中に投げ、薙刀で写真を斬った。



「私は顔覚えてるから写真は必要ないわ。この勝ち誇ってる顔…忘れもしない。必ず私が勝つわ…涼風姉さん♪」



唯香は妖艶に微笑み、空を見上げていた。


「俺もやることがあるから見届けられないが…お前らちゃんとやれよ?」


剣を背負い、立ち上がって言った。


「心配は結構…必ずや遂行する。」


「俺もだ!久しぶりに暴れてやるぜ!」


クオリアと正二が言った。


「私も心配ないわお父さん♪」



唯香が薙刀を回しながら言う。



「あと…計画を実行する時にはこう言え。



















城島 優に命令されてるとな。」