その2日後…。



「あれから理恵ちゃんどうしたかな?」


買い物帰りに大量の袋を持った優が言った。


俺はタバコをくわえて火をつけた。


「知らねぇよ。依頼料はもらったし…。その後のことは関知しない約束だろ?」


「わかってるけどさ~…。てか…薫も持ってよ…!何で全部俺が持ってんのさ!薫の物がほとんどなのに~!」


優がむくれて俺に言う。


「俺はお前と違って頑丈にできてないの。」


「悪魔の方が回復早いのくらい知ってるんだからね!」



うるせぇ奴だな~。



ん?


アジトの前に誰か居るな。



「優。」



「あれは…多分違う。」





「薫!優!」


アジトの前に居たのは理恵だった。


理恵はこっちに近付いてくる。



「ありがとう!あれからちゃんと話し合って…お父さんは足を洗って‥今の事業を見直すって言ってくれたの!」


「よかったじゃん!」


優は理恵に笑顔で言った。


俺は2人を置いてアジトに戻り始めた。



「薫!」


理恵に呼ばれて振り返った。


「薫が守ってくれたから…私達はちゃんと話し合えたよ。本当にありがとう。

もう怖くなんかないよ!薫は優しい人間だってちゃんとわかったから!」



理恵は俺に笑顔で言った。


やっぱり気持ち悪い。



「……また何かあったら来い…。いつでも仕事してやるから。」



そう言って、アジトの中に入った。



今日は少し疲れたから寝ようかな。


優と理恵のうるさい話し声が聞こえるが、今日はいい子守歌になりそうだ。








第1章~謎のフロッピー始末~


―完―