「なぁ…聞いてくれるか?」
俺がそう言うと、勝手きままな奴らはこっちを向いた。
俺達はある町の廃ビルの中に居た。
月明かりが窓から零れていて、それぞれの顔が照らされる。
「何?お父さん。」
唯香が気になるように俺に聞いた。
ハーヴィスと正二はじっとこっちを見ている。
「俺は…裏扇杜に戻ろうと思う。お前らはどうする?別に無理してついてこなくていい。ただ…あそこにはお前達が探していた答えが見つかるかもしれないぞ。」
そう言うと3人は笑った。
「お父さんがそう言うなら行くしかないんじゃないんかな!ね?」
唯香は笑って言った。
「私にも…ようやく…」
ハーヴィスは拳を握る。
「俺は別にどこでもついていくよ。暴れさせてくれるならね。」
ナイフを舐めて正二が言った。
「でも…何で裏扇杜なの?」
唯香が俺に聞く。
俺はあいつを思い出して笑ってしまった。
「居るんだよ!俺が育てたバカ息子がな!久しぶりにあいつに会いたくなった…ただそれだけの理由だ!」
唯香の頭を撫でて立ち上がった。
……俺は今から……また『魔神』と呼ばれてた頃に戻らないといけない…。
なぁ…今のお前ならその時どうするんだ?
お前なら……
優なら…。
