―薫―
理恵が喋ろうとした時にドアがノックされた。
誰だろ?
依頼人か?
「は~い!」
優がドアを開けた。
「あ…あの…お久しぶりです…!」
「久しぶりね!」
そこには麗羅と由莉恵が立っていた。
「お前ら…どうしたんだ?」
俺もドアの方に向かった。
「兄の仕事がこちらであるそうなので私もついてきたんです。それでこちらの由莉恵さんがここまでの道程を護ってくれてここに来れました。」
由莉恵が?
まさか…史朗も来てるのか?
「心配しなくても史朗様は来てないわ。お忙しい方だしね。あっ…伝言は預かったわよ!次は絶対負けませんから覚悟してて下さいって!」
由莉恵がニヤニヤしながら言う。
あいつクセあるから二度とやりたくないんだけどな…。
「まぁ上がれよ。客人いつまでも立たせておけないしな。」
2人を中に入れてテーブルの椅子に座らせた。
「理恵コーヒー入れてやれ。」
そう言うと理恵は何かぶつぶつ言いながらコーヒーを入れ始めた。
すると麗羅が立ち上がって理恵の方に向かう。
「あの…私も手伝います…!突然押し掛けてしまって申し訳ございません!」
麗羅はオドオドして理恵に頭を下げて手伝い始めた。
「いいよ~!気にしないで!ここお客さん多いから慣れてるし!」
理恵が麗羅に申し訳ないように言う。
「いえ…私も旅館で働いてますから気にしないで下さい…!」
まだ人に慣れてないんだな。
緊張してるように見える。
でも元気そうでなによりだ。
