ポタッ…



ポタッ…



ポタッ…



俺はとっさに腕を出して銃弾を受け止めた。



「ったく…。話はまだ終わってねぇんだよ。」


「薫!」


理恵は俺の方に来た。


誠司はまた銃を構える。


「無駄だ。何度でも止めてやる。お前らの絆は壊させやしない。」



「絆?私の野望も理解できないような娘に…絆なんてありはしない!」



銃を発砲する誠司。


俺は理恵の前に立ち、銃弾をかばい続けた。



「いい加減に…!」


優が誠司に殴りかかりそうになるが、俺が手を優に向けて止めた。



「どれだけ殺そうとしようが…俺は構いやしねぇよ…。俺は…お前らとは何の関係もないしな。ただ…お前らは違う…。どれだけ否定しようが…どれだけ切ろうとしようが…お前らには消えない絆がきっとあるはずだ…。


お前らの永遠に繋がったままの絆がよ。


それを俺が何度でも守ってやるよ。」



誠司は銃を降ろした。



「理恵……フロッピーを。」



俺が手を出すと、理恵はフロッピーを俺に渡した。



「娘を殺してまで果たさなきゃいけない野望なら捨てちまえ。お前らに必要なのは…こんな物じゃねぇ。」


フロッピーを地面に落とした。


「あぁ…」


縋るようにフロッピーに手を伸ばす誠司。


俺は足を上げてフロッピーを踏み潰した。


「始末…完了……。あとはお前らの問題だ。俺達の仕事は…これで終わりだ。」



理恵の頭に手を乗せると、理恵は俺を見上げた。



「あとはお前らの問題だ。しっかり話し合え。」



そう言って俺は上に上がった。