始末屋



―翌朝―


コンコンッ…。


「理恵様…そろそろ朝食のお時間です。お目覚めになって着替えてられて下さい。」


ん…。


柔らかいノックの音と、執事の相原(あいはら)の低い声で目が覚めた。


「はいはい…。入っていいわよ。」


伸びをしながら言うと、メイド5人が部屋に入ってくる。



メイドに髪をとかしてもらい、着替えさせてもらったりした。


「理恵様。今日はバレンタインデーですから少しお洒落にしましたよ!」


メイドの中の1人が言った。


「ありがとう!」


私が言うと、メイドは頭を下げて部屋から出て行った。


そのすぐ後に相原が入ってきて手帳を広げる。


「本日は「あぁ…今日はいいわ。私有給休暇取るから。」


そう言うと、相原は呆れた顔をした。


「理恵様…今日はバレンタインデーです。取引先の方々や重役の方々が理恵様からチョコをもらうのを楽しみにしておられます。これも仕事の内ですのでしっかりしていただかないと…。」


「義理チョコ買ってあるでしょ?配るだけなら私じゃなくてもできるわ。相原…あんた配りなさい。」


相原は溜め息を吐いて私を見た。


「理恵様ももう大人なんですから…ワガママを言わずにちゃんとしていただかないと教育係でもある私が何か言われるんですよ?」


「私の有給休暇だからどう使おうが勝手でしょ?もういいわ。お父様に説明して納得すれば…あんたも文句ないわね?」


私がそう言うと相原は困った顔をした。