―薫―
「牙炎虎(がえんこ)!」
炎が虎の形になり、俺に襲いかかってきた。
断罪で受け止め、炎の虎を斬った。
ミカエルに斬りかかるが、ミカエルは全て避けていく。
「あなたに問います!あなたはなぜ契約者になったのですか?」
斬撃を避けながら俺に聞いてきた。
「大切な物を取り返す為…奪った物を殺す為だ!」
刀を引いてミカエルを突こうとした。
飛び上がって避け、ミカエルは俺の真後ろに来ていた。
拳に炎を纏い、俺に殴りかかってくる。
俺も丁寧に攻撃を避けていった。
「取り返すことなど必要なことでしょうか?復讐などあなたにとって必要ですか?あなたが現実を受け止め、前に進めば…あなたは悪魔と契約なんてする必要なかったんじゃありませんか?」
その言葉を聞いて、拳を避けた瞬間に刀を抜き、ミカエルの喉に突き付けた。
「…受け止めれるか…。全て一夜で無くなって…すがりつく相手はアビルしか居なかった。幸せなんてどこにもなかった。村人は俺を疑い村から追放した!!生きていく為に何でもしてきた…その分傷ついた。
お前にわかるのか?俺の痛み…怖さ…辛さ…悲しさ…全部!理解できるのか?
これが大天使だなんだとほざくお前達が救えなかった奴の成れの果てだ!これが世界だ!!神なんて居るかどうかもわからない存在を讃え…皆平等だとか世界平和だとかを目指して戦うお前達には一生理解できないんだよ!」
ミカエルは突き付けられた刀を握りしめた。
「神は居ます。きっとあなたにも幸福が訪れるはずです。だからあなたも罪を洗い流しなさい。」
「あいにくだが…俺は契約してることを罪だと思わないし祈る神も居ない。何が罪だ。あそこに居る涼風もパペットという契約者に彼氏を殺された。俺は大切な人を悪魔に乗っ取られた。守りきれなかった現実を受け止めず、そんな奴らも違法だと言って殺すお前らの方が罪人だろうが!!」
腹を蹴って刀を離させ、ミカエルに斬りかかった。
