―天使協会 日本支部―



ガブリエル…ウリエル…千夏…泰光…。


私は十字架の前で祈りを捧げた。


「姉様……。日本支部の2人がやられるのは想像がついていましたが…ガブリエルとウリエルがやられるとは全く思ってませんでした…。」


ラミエルが困った顔で私を見る。


「敵は…我々の想像を越える実力者です。正直…違法契約者と分かっていても協会に入れたいくらいです。

ですが…規律を犯す者には容赦はできません。私達もそれなりに本気を出さないといけませんね…。」


サリエルが涙を流しながら私のコートの袖を握った。


少し微笑んでサリエルの頭を撫でてあげた。


「明朝…彼等を別次元に飛ばし、そこで決着をつけましょう。私達も存分に力を発揮したいですしね。」


「はい!姉様!」


ラミエルの顔は真剣そのものになった。



気になるのは……ガブリエルを倒したあの子…。


他の3人が本気を出してないにしても、彼のまだ見ぬ実力は3人を大幅に越えている…。



彼だけは…用心せねばなりませんね…。