始末屋

―薫―


ガチャッ!


アジトに帰り着くと、ほぼ無傷の涼風とボロボロの優が居た。


「その様子じゃ…お前達の所も来たのか。」


俺は着ていた服を脱ぎながら言った。


「来たわ…ザコが2人。最初は相性悪くて苦戦したけど、後は楽勝だったわ。」


涼風はタバコを吸いながら言った。


「薫は…大丈夫?ずぶ濡れだけど。」


優が俺を見て言う。


理恵がタオルをこっちに投げて、俺は髪を拭き始めた。


「大丈夫だよ。確か…大天使ガブリエルとか言ってたな。違法契約者がどうのこうの言ってたよ。とんでもない奴に目付けられたな?涼風。」


俺がそう言うと涼風は申し訳なさそうな顔をした。


「私もこんなことになるとは思わなかったわ。迷惑かけたわね。」


「いいよ。依頼だし…たいした相手でもなかったからな。」


俺の言葉を聞いて優は驚いた顔をして俺を見た。


「気にすんな。お前はお前のペースでやればいい。」


「ありがとう。でも俺は大丈夫!次は…絶対殺すから。」


優の顔つきが初めて会った時のような顔になった。


焦ってるな。


涼風と一緒に戦って…俺も余裕発言したから。


言葉には気をつけないと…。



すると、理恵は優の方に行き、カップを渡した。


「優の大好きなココアよ。難しい顔してないでちょっと休んだら?薫も涼風さんも…今日はお疲れさまでした。コーヒー入れてくるから待ってて!あと…薫はいつまでも上半身裸で居ないで着替えてきなさい!」


ココアを飲むと、優の顔はいつもの顔つきに戻った。


涼風は俺の方に来た。


「いい子ね~。優君の顔…リラックスしてきたわ。私達はこういう時何にも話さなかったし…上手い言葉も言えなかったもんね。」


笑って涼風がヒソヒソ声で言った。


「いつの間にか…しっかりマネージャーやってやがる。優も安心するんだろうな。」


そう言って俺は自分の部屋に向かった。