始末屋

牧瀬はデスアビルを見て、一緒に笑い始めた。



『尽きない強欲‥結構じゃねぇか!これだから人間界は面白い!悪魔なんかよりよっぽど質が悪い!俺様を楽しませるのはいつも人間だ!

確かに薫の体では少し不便だが…お前はこの俺様を…このデスアビル様の欲求に応えることができるかな?』



「無論だ!私にできないことなどない!全て手に入れたんだ…金も…地位も…名誉も…全てだ!あとは力だけなんだよ。全てを壊す力だ!さぁ…悪魔よ!私に力を与えろ!」



『なかなか楽しめそうだ。ならば俺様に触れてみろ。俺様がいいと言うまで触れるだけで…契約者はお前に変わる。たったそれだけだ!それだけでお前の欲する俺様の力が手に入るぞ?』



牧瀬はニヤリと笑い、手を伸ばす。




だがデスアビルに手が触れると、すぐに牧瀬は手を戻した。


「な…な…何だ…これは…」



『どうした?まだいいと言ってないぞ?

お前にできないことなどないのではなかったのか?』



牧瀬は呆然としていて、手を伸ばすことはしなかった。



『ほら…触ってみろ。』



デスアビルが手を伸ばす。



「ヒッ…ヒィッ…!」


牧瀬は恐れて後ずさる。


『全く。これだから人間界はおもしろい。口だけは達者だが…それが想像以上の物であればすぐに手の平を返す。覚悟などないくせに自分を過信するお前ら人間は…俺達悪魔からすれば…


絶好の見せ物だ。』



デスアビルは鎌を振りかぶる。


牧瀬はそれを見ても動かなかった。



『だから薫のような人間は珍しい。覚悟を決めた人間はあまり好きじゃないが…俺様の力を操れるようになるまでいった。

やはり俺様を楽しませるのは薫しか居ないようだ。

お前は最高の見せ物だったよ。

だが、そろそろ幕引きにしろ。

もう飽きてしまったんでな。』



鎌を振り下ろし、牧瀬の首が宙に舞った。