始末屋



「この辺でいいだろ?最近のストーカーは…男の風呂場も覗く趣味があるのか?」


そう言うと目の前にドアができ、そこから白いロングコートを着て髪の長い女が出てきた。


「女か?」


俺が言うと女は笑った。


声を聞くと、男だというのがわかった。



「愚かしいな。表面上でしか人間を見れないとは…。」


俺はタバコをくわえて火をつけた。


「残念だったな。何も無い空間にドア作って出てくる奴は人間とは呼ばない。お前が人間だったらもう少しマシな見方してあげたのに。」


そう言うと、男は一瞬で俺の目の前にきて殴りかかる。


拳を避けて、男の腹を殴った。


ユラリ…。


だが目の前の男は蜃気楼だった。


「そこか!」


軸足を回して背後に回し蹴りをした。


蹴りは男の顔面に入り、飛ばされていく。


「なるほど…。なかなか腕は立つな。並の契約者じゃないことは確かだ。」


男は俺に向かって構えた。


「我…『水』を司る大天使ガブリエル。違法契約者を聖なる水で清める者なり。」


ガブリエル…。


さっきの蜃気楼も水の能力の1つか。


これが和志の言っていた大天使か…。


「お前は何が目的で監視してたんだ?」


「私達は違法契約者を裁く立場だ。目的は違法契約者を殺す為だ。」


違法契約者?


あいつは違法じゃないってことか。


「わからないのも無理はない。本来契約の義というのは天使協会の規定の下に行われるもの。この力は人間が持つには大きすぎる力だ。だから訓練や教養を身に付けた者に与えられる。

だが…貴様のような一般人が協会を無視して悪魔や天使と契約を交わした場合は、いかなる理由があろうと規定違反になり…死を約束される。」


なるほど…。


契約者を裁く独自の協会って訳か。


それが有名国にいくつかあって、涼風が見つけられた。


あとは芋づる式で俺達って訳ね。