「最初にマークしていた違法契約者1人の為だけに大天使様が来たんですか?」
泰光が軽くミカエル様に聞くと、ウリエル様がギロりと睨み付けた。
「泰光!軽はずみな言動は止めなさいと言ったはずで「構いませんよ。」
私の言葉を遮ってミカエル様は優しく言った。
私は泰光の頭を掴み、ミカエル様に深く頭を下げさせ、自身も頭を下げた。
「申し訳ありません!大天使様に向かって無礼な言動を発言したことをお許し下さい。」
「いいんですよ。気になるのは当然のこと。私達が出る仕事にしては簡易すぎますからね。」
そう言って頭を上げさせ、また話し始めた。
「彼女は違法契約者にしては力がありすぎる。これはすなわち悪魔との意志の疎通が完璧にできてることを表しています。もし仮に彼女がこの方法を他の違法契約者に教えた場合、重大な事件や事故に繋がるということは目に見えている。…また違法契約者1人1人のレベルが数段アップします。
現に彼女の周りに居たのは強力な契約者でした。まだ悪魔の力に溺れ…闇雲に騒動を起こす方が可愛いものです。しかし…彼女達がもし何か起こした場合…今の日本支部の現状では対処しきれないということで私達が来た訳です。」
信じられない…。
日本にそんな契約者が居るなんて…。
私達が大きな事件に目を向けている傍らで、強力な契約者が水面下で生活していたとは…。
「ケッ!だいたいお前達の管轄だろうが!早く気付いていれば俺達が出るような案件にならなかったじゃねぇのか?」
ウリエル様が私達に言った。
すると、ミカエル様はさっきの優しい雰囲気から一変し、突き刺すような殺気を出していた。
強気な顔をしているウリエル様の顔が、蛇に睨まれた蛙のようにひきつっていく。
「…話の腰を折らないで下さい。燃やしますよ…?」
「わ…分かったよ…。俺が悪かった。」
すごい…。
体格差のある女性のミカエル様が、男性のウリエル様を圧倒している…
やはり大天使を率いているすごいお人なんだ…。
