「ふぅ…」


日本も真冬か。


でもあっちよりかは寒くないわね。



バッグをからって、私は裏扇杜に向かい始めた。









―天使協会―



「泰光。これ…。」


千夏が俺に手紙を渡した。


――――――――――――――

この度、日本での契約者による事件が多い為、本部から大天使を5人お送りします。

日本支部のあなた達2人は大天使のサポートに回るようにして下さい。

――――――――――――――



「げっ…!大天使?!特例すぎじゃない?」


俺は千夏に手紙を返した。


手紙を再度読み返して、難しい顔になる千夏。


「たかだか日本での事件に大天使って…。他にも何かあるはずよ。」


千夏は腕を組んで考え始めた。


「北海道で和志が殺されたのも関係あるのかな?でも…正直契約者の事件なんて表沙汰になってる事件以外も相手してたらキリがないよ。大天使が来ても一緒だと思うけどね~。」


机に飛び乗って千夏に言った。


「だからおかしいんじゃない!本部の仕事で忙しいはずの大天使がわざわざ日本に5人も来るのよ?絶対何か大変な事態があったんだわ!」


「めんどくさいな~…。」



大天使か~…。


実際初めて見るから少し気になるな~。


本当に強いのかな?



俺も腕を組んで大天使のことを考えた。