「無駄なことを…。」


史朗が銃を乱射するが、俺は避けていって史朗に斬りかかる。



史朗は銃で幻魔を受けた。


俺はすぐに剣を引いて、そのまま史朗に斬りかかった。


史朗は避けきれず、頬に剣がかすった。





「あぁぁぁぁ~~~っ……!!」


発狂して、頭を抑えてうずくまる史朗。


「幻魔に触れたり…斬られたりすると…幻の中をさ迷ってしまうぞ。」


幻魔を地面に刺して、次は絶望を手に取った。


史朗は幻から解放されて、俺に銃を構えた。



「私には…責任がある。負けは許されないんですよ…。」


「俺だって一緒だよ。わざわざこんな寒い場所から扇杜まで依頼しにきた奴が居るんだ。わざわざ俺達を選んだ奴が居るんだ。そいつの為なら負けられないんだよ。

依頼を成功させることだけが…俺達闇の住人が真っ当な人間になれる唯一の方法なんだ。」


絶望を史朗に向けた。



「…龍暗光弓(りゅうあんこうきゅう)!!」



2つの銃から出た光と闇のレーザービームが交わり、龍の形になって向かってくる。


俺は避けようとしたが、同じ方向に龍が迫ってきた。



絶望を回して龍に斬りかかった。



負けんなよ…?



龍と絶望が激突して、絶望が龍を斬っていく。


その勢いで史朗に斬りかかった。



史朗は絶望を銃で受け止めて、俺の顔面を蹴る。


俺も史朗を蹴り返し、体を絶望で斬った。


その傷口から闇が出てきて、史朗の体を包んでいく。


「絶望のワルツ。」



闇は史朗の体を切り刻み、史朗は力なく地面に倒れていく。



「あ……あなたは……一体……?」


俺を見上げて史朗が言った。


「俺か?只の化け物だ。」



そう言うと、史朗は目を閉じた。