始末屋

―薫と史朗―


俺は鎖を回して史朗に向かって鎌を投げた。


史朗は鎌を銃で撃って、軌道をずらした。


すぐに俺に銃を向けて乱射する。



横に転がって避けて、史朗に斬りかかった。


史朗は避けて俺の横腹を蹴り、俺はうずくまった。


こいつ結構力強いな…。


銃口をうずくまった俺に向ける。


俺は手元を蹴って銃を飛ばし、体を斬った。


「ぐっ…!」


史朗は斬られた部分を抑え、俺の腹を蹴った。



「ちっ!」


もう一度斬ろうとしたが、鎌を持っている手を踏みつけられた。



また銃が手元に戻ってきて、俺の腹を撃った。


「ガハッ…!」


そう何発も受けてたまるかよ…。


足元を蹴って転かし、史朗から距離を取った。


「わざわざ私から距離を取りますか?その方が危ないのに。」


史朗は立ち上がって、俺の方を見た。


「闇雲に責めても意味ないだろ?」


俺がそう言うと、史朗は笑った。


「只のバカじゃないみたいですね。だったら私も遊んでる場合じゃないようだ。」


左手を広げると、手元に闇が広がり、その闇が漆黒の銃に変わった。



こいつ…二丁拳銃使いだったのか…。


てことは、今までは半分の力だったってことかよ。



限界の見えない男だ。


今まで戦ってきた中で一番やりづらい相手だ…。



「闇の力は光の力で打ち消す。より強大な闇の力には…闇の力で対抗します。」



漆黒の銃を俺に向けた。


何が来る?


俺は鎌を構えた。



「黒牙衝(こくがしょう)。」


闇が4つに別れて銃から出てきて、それが俺の方に向かってくる。


鎌で斬って防いで、史朗の方に向かった。


「羽獣王(はじゅうおう)。」


銃弾が俺の足元に当たると、羽の生えた白いライオンが出てきた。


「ブラックシャーク。」


黒い鮫が白いライオンに襲いかかる。