始末屋

―薫と史朗―


俺は悪魔の腕に鎌を生やして、腕を振りかぶる。



「ブラックスライサー!」


黒い大きな斬撃が史朗に向かっていく。


史朗は斬撃を避けて銃弾を一瞬で入れ替え、こっちに銃口を向ける。



「電龍(でんりゅう)。」


雷が龍のようになってこっちに向かってくる。


俺はしゃがんで避けて、史朗に向かっていく。


だが普通の銃弾に変わっていて、こっちに向かって撃ってきた。



俺は後ろに下がって銃弾を避けた。


やはり銃を使うだけある。


一定の間合いを保つのが上手いな。


それに…銃弾を入れ替える作業が早い…。


「炎龍(えんりゅう)。」


次は炎の龍がこっちに向かってきた。


大きく息を吸い込んだ。



「ブラックフレア!」


黒い炎を吐いて相殺した。


「真理の鎖。」


煙の中から銃弾が飛んできた。


銃弾が天井に当たると、白い鎖が出てきて俺の両腕を捕らえた。



史朗は一瞬で俺に近付き、俺の腹を思いっきり殴った。



「ちぃっ…!」


鎖に力を入れて浮き上がり、史朗に踵落としをくらわせた。


よしっ!まずは一発…。



史朗は鎖に銃口を向け、鎖を撃ってちぎった。


「うおっ!」


俺は尻餅をついてしまった。


立ち上がる前に銃弾が俺の肩を貫いた。



「まだまだできるでしょう?このくらいじゃ退屈ですね。」


史朗は器用に銃を回して言った。



強いなこいつ…。


その辺の契約者より、こいつの方がよっぽど強い。



「魂喰らいの鎌…骸懺悔。」


闇が俺の前に出てきて、闇の中から骸懺悔を出した。


「人の家だから本気出すのは気が引けたが…そんなこと言ってられないな。」


俺は鎌を回して史朗に向けた。