「珍しいな。兄貴が依頼人を丸め込むなんて…」
二朗が私に言った。
私は銃弾を拳銃に詰めながら喋った。
「興味があるんですよ。あの2人を追い込んだ始末屋に。」
銃弾を詰め終わり、銃を回してホルダーに直した。
「あの2人は決して弱くない。それどころか私達が出ずとも…あの2人は依頼をこなすという強さを持っています。それこそ…本州から来た猛者にも何度も勝ってます。
その2人を下す強さに…私は久しぶりに心が躍る。」
私がそう言うと、二朗は笑った。
「俺も楽しみだ!久しぶりに本気で暴れられそうだ。」
鉄の籠手を鳴らしてはしゃぐ二朗。
「でも兄貴…本当に今日来るのか?」
「来ますよ。昨日から旅館に出入りしてたらしいので今日必ず来るでしょう。」
私は窓から外を眺めながら言った。
「さすが!兄貴の情報網はすごいな!」
始末屋…。
どれほどの腕か期待してますよ。
できれば…がっかりさせてほしくないですけどね。