目を開けると、荒廃した世界が広がっていた。
俺…死んだのか……。
周りの景色を見ながら俺は歩いていた。
『よぉ…御主人様。』
俺の目の前に人の姿をしたアビルが居た。
「俺とうとう死んだよ。目標も達成できずにな…。」
俺がそう言うと、アビルは瓦礫の上に座り、長い髪をかきあげた。
『つまらない人生だろうな~。』
俺はアビルの方に近づいた。
「落ち着いてタバコも吸わずに…ボコボコにやられて死んだよ。また…桜に会うこともなくな…。」
アビルは突然笑いだした。
『お前はまだ死んでない。俺がこの場に連れてきただけだ。どうする?俺様にすがりつくか?』
その言葉に驚いた。
何だよ…死んでないのか…。
「すがりつくかよ。だいたい…俺がやられてる時も無視しやがって…。ここで傍観してるだけなら力貸しやがれ!俺は…もう迷わない!俺の目標を邪魔する奴らは…1人残らず殺す!
悔しいが…それにはお前の力が必要なんだ。だから力貸せ…。これは命令だよ。お前に拒否権なんかないぞ?」
俺がそう言うと、アビルはまた笑いだした。
『この状況でよくそんなこと言えたな~!!いいぜ?俺はお前のその目が気に入ってるんだ。だが…次はないぞ?俺様を失望させないように気をつけろよ?』
目を開けると、和志と戦っていた場所に戻ってきていた。
俺は起き上がってポケットを探り、タバコを出した。
「驚いた…。まだ生きてたのか…」
和志は驚いた顔で俺を見る。
タバコをくわえて火をつけ、煙を吐いた。
あぁ…3日振りだからクラクラするな~…。
立ち上がって、首の骨を鳴らす。
―『受け取れよ。この俺様の力を!!』―
アビルがそう言うと、体の中に今までにない力が流れてきた。
