「あなたの相手は私がすればいいんですか?」
由莉恵は笑いながら言う。
「悪いがさっさと終わらせる。言っておくが…俺はフェミニストじゃない。邪魔するなら容赦なく殺すぜ?」
悪魔の腕にして、鎌を生やした。
由莉恵は両腕を出す。
すると、ブレスレットが光り、トンファーに変わった。
さっきから思ってたが、こいつら契約者か?
だが、気配は感じない。
由莉恵はトンファーを回し、こっちに向かってきた。
俺は余裕で避け、殴りかかる。
だが、トンファーで拳を受け止められた。
空振りした方の腕のトンファーを戻し、俺に殴りかかる。
腕で受け止めて、腹を蹴って間合いを取った。
「この程度ですか?」
由莉恵は笑いながら言う。
拳を握ったり開いたりしてみる。
何か動きが鈍い…。
寒いからか…?
手を合わせて、地面に手をつけた。
「ブラックシャーク。」
だが、地面からは何も出なかった。
な…何で…。
由莉恵は容赦なく殴りかかってくる。
腕で何とか受け止めるが、顔面を蹴られた。
「何をしてるんですか?隙だらけですよ!」
怯んだ所をトンファーで殴られた。
「ちぃっ!」
由莉恵の胸ぐらを掴み、腹に手を当てた。
「ブラックインパクト!」
衝撃波で由莉恵は吹き飛ばされた。
すぐに手を合わせて地面に手をつけた。
「デスニードル!」
黒い針の山が由莉恵に向かっていく。
だが、由莉恵はトンファーで針を殴って壊した。
デスニードルが契約者でもない人間に防がれた?!
どういうことだ。
ブラックシャークは出なかった。
だが、ブラックインパクトはできた。
デスニードルは出せたが、かなり弱くなってる。
「不思議な能力ですね。次は一体何をするんですか?」
笑いながら由莉恵が言う。
一体どうなってるんだ?
俺の力が弱まってる…?