始末屋

―『血だ~!!血を吸わせろ!!お前の血を~…!!お前の悪魔の血を~~!!!』―


な……何だよこれ……。


刀が俺の血をどんどん吸っていく。


「ガッ…グゥッ……離れ…ろやぁ‥!!」

刀を抜いて地面に叩きつけた。


朱魔を見ると既に死んでいる。


まさか…。


刀は朱魔の方に近付いていく。


そして、刀が朱魔の手に辿り着くと朱魔はまた立ち上がる。



「そういうことか…。朱魔が刀を持ってるんじゃない…刀…お前が朱魔を持ってたんだな?」


俺は腹を抑えて立ち上がった。


「そういうことだ。舐めたマネをして悪かったな…。本気を出してやろう。この…妖刀朱魔の本気をな!」


朱魔は俺に斬りかかる。


それをしゃがんで避けた。


刀はグニャリと曲がり、俺の方に向かってくる。


ガキンッ!


腕の鎌で刀を受けた。


「面妖な力だ。それが悪魔の力…諸刃の剣か…。」


「うるせぇよ…。」


腕を払い、朱魔から距離を取った。


「苦しみを自ら受ける…理解しがたい…。それほどまでに力を欲したか。何がお前をそこまで駆り立てた?悪魔を欲すほどの理由は一体何だったんだ?だが…俺もその力が欲しい…欲しいんだよ!!」


赤い斬撃が俺の方に飛んでくる。


腕を振りかぶる。


「ブラックスライサー!」


黒い斬撃を当てて相殺させた。


ちっ…。


出血が多い。


どうするかな。


―『久しぶりにおもしろそうな敵が来たな薫。俺が相手してやろうか?』―


冗談じゃねぇ。


お前なんて出せるかよ。


―『殺されるかもしれんぞ?』―


うるせぇ。


殺されないように殺してやるよ。


「隙だらけだ!」


朱魔はすぐに俺に斬りかかる。


俺は刀を蹴り上げて手を朱魔の胸に当てた。


「ブラックインパクト!」


衝撃波で相手を吹き飛ばした。