始末屋

俺は立ち上がって、歩こうとした。


「あぁっ!そうだ!これをあんたに…」


ホームレスは立ち上がってポケットを探っていた。



ポケットから出てきた物は、プラスチックでできている指輪に青いガラス玉がついたオモチャの指輪だった。



「これをタバコのお礼にやろう!」


笑顔でホームレスが言う。


「いや…いらないよ。俺急いでるから。」


行こうとしたが止められて、オモチャの指輪を渡された。



「ほんのお礼だよ!ありがとうな!」



これを価値があると思っていたのか、それともよほど大事な物なのか、ホームレスは嬉しいだろう?と言わんばかりの顔をしていた。



これをまた突き返すと、厄介なことになるかもしれないと思った俺は、ジャージのポケットに入れた。



「じゃあもらっておくよ。」


そう言うと、ホームレスは嬉しそうにタバコを吸いながら歩いていった。



何か…めんどくさい奴だったな~…。
















その後、表の扇杜に着き、コンビニに入ってタバコ1箱と缶コーヒーを買った。


外の灰皿の横に立って、タバコをくわえて火をつけ、コーヒーを開けた。



服買ってこいって言ってたけど…具体的にどういうのがいいか言ってくれないと困るんだよな~。


いつもは勝手に外に出て、自分で買うくせに…今日に限って何でわざわざ俺に頼むんだろ。


コーヒーを飲みながらそんなことを考えていた。



タバコを吸い終わって灰皿に入れて、コーヒーを飲み干して、ゴミ箱に入れた。