―翌日―
俺と優と楓は帰る準備をしていた。
涼風は傷の容態を考えて、まだ居させてもらうようだった。
「俺達帰るわ。」
涼風の病室に行って、俺が言った。
「うん。頑張んなさいよ?優ちゃんも薫も!」
すると優が涼風の病室に入った。
「…俺待ってます!涼風さんが戦える日を!だから……だから…頑張ってください!」
優がそう言うと、涼風は微笑んで優に近付いた。
「待ってなさい。いつか必ず戻ってくるわ!」
涼風は優の頭に手を置いた。
「…私のこと忘れないでね?」
泣きそうな顔をして優が頷いた。
「行くぞ。」
優はそれを聞くと、名残惜しいようにその場を後にした。
病院から出ると、戒さんが居た。
「もう行くのか?」
「あぁ…。ありがとう。」
俺はそう言って、歩き始めた。
「米は元気か?」
戒さんに言われ、振り返った。
「元気に金稼ぎしてるよ。」
「ならよい…。薫…大きくなったな。お前が何をしようとしているかはわからないが…頑張れ。」
戒さんはそう言って、どこかに歩きだした。
相変わらず…気まぐれな爺さんだな。
―『薫。次は何をするつもりだ?俺を楽しませてくれるのか?』―
久しぶりにアビルの声を聞いた。
あのカスの情報を求めながら仕事するだけだ。
楽しめるか楽しめないかはお前の自由だが?
―『ハハッ!さすが薫!これからもよろしくな!』―
次こそ絶対…。
俺は拳を握った。
