始末屋

「おらぁ!」


「ほいっと!」


「このクソガキ~!!」


「全然ダメ~!」


大きな男は殴りかかってくるが、その度に俺は避けていく。


「なぜ反撃しない!この源一郎様を舐めてるのか!!」



源一郎という男は殴りかかるのを止めて、俺を指差して言う。



「源一郎さん?だってつまんないんだもん。そんなやり方じゃ俺には勝てないよ?」


俺がそう言うと、怒りに震えて殴りかかってくる。



俺はまた避けて、顔面を蹴った。



「だから無理だって言ってるでしょ?」



「カッハッ…!貴様ぁ~!!」



俺の頭を掴み、地面に叩きつける。



「痛いな~!もう!」



源一郎はそのままマウントポジションに入り、俺を殴り続けた。



「優君!!」



理恵ちゃんの声が聞こえて、足で源一郎の腰元を掴んだ。



「無駄だ~!!俺様の体重は100㎏を越す!!貴様なんかに持ち上げられるか~!!」


源一郎は俺を殴りながら言う。



うるさい人…。


黙らせないとな…。



「おらぁ!!!」



足で源一郎を浮かせ、そのまま頭から地面に叩きつけた。



「痛いな~…。あんたやりすぎ!」



首の骨を鳴らしながら言った。



「ちくしょうがぁ!」


源一郎が殴りかかってくるのが見えて、タイミングを合わせてジャンプして肩に乗った。



「ハロー!」


ヒラヒラと手を振った。


「ちょろちょろすんじゃねぇよ!」



俺は源一郎の頭を掴み、そのまま頭の上で倒立した。



「力だけじゃ俺には勝てないよ?相手が悪かったね!」



そのまま頭を掴んで着地し、源一郎の頭を地面に叩きつけた。



「ふぅ~…。理恵ちゃん怪我はない?」



「私は大丈夫…。それより優君の方が…」


心配そうに理恵ちゃんが言う。



「こんなの昔から慣れてるから!それより優でいいよ?何か堅苦しいし。」



「そう…?じゃあ…優って……優!!」



理恵ちゃんが後ろを指差し、俺は振り向くと同時に源一郎に殴り飛ばされた。