―翌日―
あの後、俺と優は死ぬ気で暴れまわって、ヤクザを一掃した。
それからは廃ビルの中で眠りについた。
「…う……痛っ……。」
限界とっくに過ぎてたからな…。
筋肉痛や傷の痛みが極限まで来ていた。
今日はこのまま1日寝るか…。
そう思って、目を閉じた。
ザッ…ザッ…ザッ…ザッ……。
足音が聞こえ、痛む体を起こした。
何か…来るな…。
「ふぅ~…。探すの苦労したよ。」
優が俺の方に近寄ってきた。
「今更何の用だ。」
俺がそう言うと、優は少し笑った。
「昨日…ありがとう。どうせまた…次の脅威が来るんだろうけど…とりあえずは助かった。」
そう言って、タバコを1箱出して、俺に渡した。
俺は箱を開け、タバコに火をつけた。
「まだ猿山の大将か?」
「言ったでしょ?チームは解散。俺の役目も終わり。」
ふ~ん…。
まぁ、どうでもいいか。
「総長!米さんがお呼びです!」
外の方から誰かが叫んだ。
米…さん…?
「全く…もう総長じゃないのに。」
そう言いながら立ち上がって、歩き始めた。
「おい…。米って誰だ?」
俺が聞くと、優は歩くのを止めて振り返った。
「…扇杜1の情報屋だよ。見た目は普通のお婆ちゃんだし、外観も普通の駄菓子屋だけどね。
1年前から裏扇杜に住み始めたらしいけど…その情報網の広さ…情報の質のよさ…そこらの情報屋じゃ比べ物にならないくらい実績を上げている。
とにかく凄いお婆ちゃんだよ。」
そう言って、また歩き始めた。
まさか…な…。
あの米婆な訳がない…。
そう思って目を閉じた。
