始末屋


「あんた…!止めてくれよ…!」


戦いを見てた奴らの1人が俺に言った。


「俺達は…確かに総長に甘えてた…!だからこそ…ちゃんと恩返しがしたいんだ…。
まだ何にもできてないんだ…頼むよ…。」


男は俺に頭を下げた。


すると、見ていた奴らも全員頭を下げた。


俺は優の手を取って立ち上がらせた。



「俺も…技を出せる程体力も残ってない‥。

悔しいが…引き分けだ。」



そう言うと、優は驚いた顔をした。



「お前らは早く逃げろ。嫌な予感がする。」



ヤクザが俺達を囲んでいた。



「残念だよ。君には期待してたのに。」



「羽賀…。」



俺は構えて、ヤクザの襲撃に備えた。



「あんた…!」


「早く行け!!」



俺は優に言ってヤクザの方に向かった。


「やれ。」


ヤクザは一斉に俺に銃を向け、発砲した。


避けきれずに足と腹に何発か当たったが、俺はこらえて、地面に手をつけた。



「デス…ニードル…。」


針の山がヤクザを襲う。


体は技の反動で悲鳴を上げ始めた。



「チーム『angels』は…今日で解放する!!!」



後ろで大きな声で優が言った。


この場に居る全員の動きが止まった。



「皆…ごめんなさい!!俺…この先皆を守り続ける自信がないんだ…。今もヤクザが襲撃してきて犠牲が出た。

でも…これからも皆を見捨てない。
俺は総長としてじゃなく…1人の人間として皆を守る。」



優は俺の方に近寄ってきた。



「あんた…気に入らないけど…。今回だけ力貸してよ。こいつら潰さないと…裏扇杜が腐っていく。
だからお願い…

薫。」


俺の肩に手を置いて言った。


「俺には関係ないが…。あいつらを気に入らないのは俺も同じだ。

そして…お前も気に入らないが…今回だけ力貸せよ…

優。」





これが初めて優と一緒に戦った日になった。



あの日の感覚は、今も忘れていない…。