始末屋

デコから血が流れるのを感じた。


俺は優の腹を殴った。


優は俺の横腹を蹴る。


「グフッ!」


俺は横腹を抑えて、後ろに下がった。



「俺だって…ここに…裏扇杜に居る全員を救いたい…。だけど…今はまだ無理なんだ。

俺の力が足りないから…自分の目の届く範囲の人でしか救えない…。」



優は拳を握りしめて言った。


その握りしめた拳を振り上げて、俺に殴りかかった。


俺はその拳を掴んで、優の顔面を殴った。


「皆…皆…皆…。その言葉を繰り返して…自分が正義の味方になったつもりか?どう考えてもお前1人の力で全てを変えるのは無理だろ。頭使って考えてみろよ。」


優は俺の顔面を殴り飛ばした。


「正義の味方だなんて思ってない!!俺は…ただ皆が笑っていられるようにしたいだけだ…。」


俺はまた優の顔面を思いっきり殴った。


「お前の戯れ言で集まった皆は…お前に甘えないと何もできない集団だろ?何が起きても総長が助けてくれる…そう思ってるだろ。その甘えた考えを直さない限り…世界なんて大きな物が簡単に変わるかよ!!」


優は俺の胸ぐらを掴んだ。



「昨日今日裏扇杜に来たお前に…俺達の何が分かる!!」


「分かんねぇから言ってんだよ!!誰も彼もがそんな泣き言で理解してくれると思うなよ?」



優は俺の顔面を殴る。



俺はゆっくりと起き上がって殴り返した。


「お前…俺と同じだな。天使も悪魔も違いなんてそんなに無いみたいだ。

自分1人が不幸だって顔してやがる。

ダセェ奴だ。

俺もそんな顔してると思うと…何かムカつくわ。」



俺がそう言うと、優はゆっくり立ち上がって俺の顔面を殴った。



「俺は不幸なんかじゃない!あんたと違って見守ってくれてる人が居るから!!」



優は俺に向かって叫んだ。