女の人はじりじりと近付いてくる。


俺はその度に下がっていく。


「何の用かって聞いてんの。」


「い‥いや…。何でもないんです!」



―『戦わないと殺されるぞ?目的も果たさぬまま果てるか?』―



そんなこと言われても……。


女の人は斬りかかってきた。


とっさに腕を掴んで防いで、女の人を投げた。


そして、悪魔の腕にして鎌を生やした。



「あくまでやる気ね。誰に頼まれたか知らないけど…私を簡単に殺せると思わない方がいいわよ?」


とてつもない殺気が女の人から出てるのを感じていた。


―『言ったろ?』―


ったく‥何考えてんだよ…。



「風波(ふうば)!!」


突風が俺の方に吹いて、体勢が崩された。


女の人は懐に入ってきて、ナイフで斬りかかった。


俺は腕の鎌で受け止めて、大きく息を吸った。



「ブラックフレア!」


「風陣(ふうじん)。」



口から吐いた炎は、真下から吹いた風によって消された。


呆然としている時に、俺の顔面に拳が入った。



「痛い…。」


俺は顔を抑えて立ち上がった。



―『はぁ…。変われ。』―


デスアビルがそう言うと意識が途切れて、デスアビルが俺の体を支配していた。



『そこから見てな。力の使い方を。』


デスアビルはそう言って、女の人に殴りかかった。


女の人はデスアビルの拳を受け止めて、ナイフで斬りかかった。


デスアビルは腕を掴んで、女の人を蹴り飛ばした。



そして手を合わせて、地面に手をつけた。


『ブラックシャーク。』


地面から黒い鮫が出てきて女の人の方に襲いかかる。


「鎌鼬(かまいたち)!!」


黒い鮫は風の刃によって斬り刻まれた。


その風の刃はデスアビルの方に向かっていく。


『ブラックストーム。』


風の刃が女の人の風を防いだ。


『デスニードル。』


針の山が女の人に襲いかかる。


「風陣。」


地面から吹いた風がそれを防いだ。