「変ねぇ~…悪魔の気配がしたんだけど…。」


女の人は俺を見て不思議がる。


「あ…!あ…あの…」


俺がそう言うと女の人は俺の顔を見る。


「あぁ!ごめんごめん!ちょっとこの格好刺激強かった?」


女の人は笑ってそう言いながらどいた。



そう言えばさっき悪魔の気配がどうとかって…。


まさか…デスアビルが喋ってたからナイフを…。



「ごめんね!あっ!そこに温泉溜まってるよ?猿が入ってたりするけどね!それじゃあね!」



女の人はそう言ってまたどこかに行った。


「悪魔の気配って感じれるものなの?」


―『誰もが感じれる訳じゃない。例えば‥霊感が強い奴などは感じとれる。それか…あの女が契約者だったりすると分かるな。』―



なるほど…。



「じゃあ俺も?」


―『お前のようなまだ力を理解してない奴は無理だな。それと…見ただけならともかく、離れた場所で感じ取れるのは…結構な実力の契約者だな。』―


俺には無理か…。



「てかお前が言ってるの…さっきの女の人のこと?」


―『あぁ。だからこんなにお喋りしてんだよ。』―



バカ!

そんなことして‥もしあの人がその契約者って奴だったらどうすんだよ!!



―『実戦経験だよ。まぁ、頑張れ。』―



「頑張れって何…!」



「ふ~ん‥。」



後ろにいつの間にかさっきの女の人が居た。



「わっ‥!」


俺はすぐに離れた。


「やっぱり契約者ね。しかも少し質が悪いのと契約してるわね。」


さっきの女の人は長いスカートを履いていて、横の部分が切れて足が出ている。


上は胸元が開いている服を着ている。


「さ…寒くないですか?」


俺がそう言うと、何もないところから扇子が出てきた。



「話反らすの上手いわね‥。で?あからさまに気配晒して何の用?」


女の人は扇子からナイフを出して突き付けた。