始末屋


「私を…選んでくれて…ありがとう。」


桜は俺を強く抱きしめた。


「離れたくないよ…!ずっと一緒に…居たいよ…!」


俺がそう言うと、桜は俺を引き離した。


「幸せになりなさいよ…?じゃないと…怒るからね…!」


「桜が居ないと…幸せになれないよ…。」


「…悪魔さん…もういいですよ…。」


「嫌だ…!桜…桜…!!」



俺はまた意識が飛んだ。


気が付くと、また俺はさっきの状態に戻った。



『…人間の…涙って機能は…邪魔な物だ…。』


デスアビルは涙を拭って言った。


「人間には…大事なんですよ…?」


桜は笑って言った。


『…俺には関係ない…。始めるぞ?』


デスアビルはさっきの鎌を出した。


―「頼むよ…止めてよ…。」―


デスアビルは鎌を地面に刺した。


『地獄の大監獄よ…迷える魂の叫びを聞き…ここに来い…。そして…迷える魂を…数多(あまた)の魂と共に…この地に封印せん…!』



地面から十字架が出てきて、桜を捕らえ、更に地面から大きな牢屋が出てきて、桜を監禁した。


そして大きな剣が浮かび上がり、振りかぶった。



『最後に言うことはあるか?』


デスアビルがそう言うと、桜はこっちを見ていつものように微笑んだ。



「薫!大好きだよ!!」


それを聞いてデスアビルは剣を桜に刺した。



桜はもう動かなくなった。



『俺様の力を制御した褒美だ。一応生かして1000の魂と共に封印してある。だが‥あのカスは女に入ったままだ。封印を解いたらまたあいつは出てくる。その時お前は‥どうするかな…?』


慎司……沙織……桜……。


皆…居なくなっちゃった…。


しかも…悪魔は俺の中に…。



『まぁ‥あとはお前が決めろ。』


デスアビルがそう言うと、自分の体に戻った。