それから1ヶ月が経ち、俺達4人は村の神社に居た。


「暇だな~…。」


慎司が言う。


「暇って言ってもすることないよ?」


沙織が慎司に言った。



「なぁ…村外れの方に洞窟あったよな?」


慎司が俺に言った。


確かにあるけど…。


「それがどうしたの?」


俺は慎司に言った。



「あの中って何があるか気にならねぇ?」


慎司は笑って言った。



「ダメよ。慎司も言われてたでしょ?小さい頃からあの洞窟に入ったらダメって。」


俺も園長先生にそう言われて育ったな。


「分かってるって!でも何で入ったらダメなのかまでは教えてくれないじゃん?だからその原因を探しに行くってのは?!」



呆れた…。


まぁ、冗談だろう。



ふと階段の方を見ると、戒さんと米婆が上がって来た。



「慎司!2人に聞いた方が早いんじゃない?」


慎司は2人に気が付くとそっちに向かった。



俺達もそれについて行く。



「戒さん!米婆!ちょっと聞きたいことがあるんだ!」


慎司がそう言うと、2人は止まった。


「どうした?皆揃って。」


戒さんが俺達を見て言った。


「あの洞窟の中って何かあるの?昔から行ったらいけないって言われてたから気になって。」



戒さんはそれを聞くと、神妙な顔になった。



「あの洞窟には…昔から悪魔が居る場所と言われてるんじゃ。まぁ、実際ワシにも分からんわい。でも決して入っては行かんぞ?」


そう言って賽銭箱の方に向かった。



「米婆!本当に…悪魔が居るの?」


俺は米婆に聞いた。


「薫その話信じるのかよ!本当に臆病だな~!」


慎司が笑って言うと、桜は俺の腕にくっついた。


「慎司!薫のこといじめないの!」



それを見た米婆は俺の頭に手を置いた。