俺達は材料を買って、俺の家に帰った。


俺は中3から施設を離れて1人暮らしを始めていて、園長が使っていない一軒家に住んでいた。



「待っててね!すぐ作るから!」


桜は材料を持ってキッチンの方に行った。

「うん。ありがとう。」



何か…今日色々あったな~…。


いきなり桜と…付き合うことになったし…。



嬉しいけど…実感ないな~…。


















「はい!できたよ!」


テーブルの上には色んな料理が並べられた。


「おいしそう!」


そう言うと、桜は嬉しそうに向かい側に座った。



「薫…15歳の誕生日おめでとう!」


桜は俺に小さな箱を渡してきた。



「何これ!開けていい?」


桜が頷いたのを見て、包みを丁寧に剥がしていく。



箱を開けると、リングが付いたネックレスが入っていた。



「多分薫にちょうどいいと思うけど…。一応私が作ったの…それ…。」



えぇっ…?!


これ桜が作ったの?!


「すごいじゃん!やっぱり手先器用だね~。」


「いやいや‥ほとんど沙織に手伝ってもらっちゃったし‥!」


桜は恥ずかしそうに言った。


「でも嬉しい!桜の手作りか~。」


俺はすぐに箱から出して、首につけた。


「似合ってるよ!かっこいい!」


桜は俺を見てそう言った。


「でも本当に‥俺でいいの?もっとかっこいい人いっぱい居るのに…。」


そう言うと、桜は少しむくれた。


「何か私が変な人好きになったみたいじゃん。」


「いや…変だよ?」



桜は俺の隣に来た。


「大丈夫…かっこいいよ薫は。」



何だか恥ずかしくなった。