始末屋



『私に勝てるつもりかしら?』


鎌を肩にかけて言った。


「いい?多分皆限界かと思うけど‥一撃で決めるわよ?」


涼風さんは風魔扇を振りかぶった。


「烈風(れっぷう)!!」



凄まじい風が吹いて、デスアビスは浮かび上がった。


「楓さん!俺が動き止めるから後はよろしく!」



「全く…俺も限界やで?」


刀を鞘にしまって居合い切りの態勢に入った。



俺は落ちてきたデスアビスの胸ぐらを掴んで目を見た。


「ガーディアン・アイ‥解放!」


俺の目を見ると、デスアビスの動きが止まった。


「楓さん!!」


そのままデスアビスを楓さんの方に向かって投げた。



刀は雷を纏い、楓さんは集中している。


「召雷‥雷爪一閃(らいそういっせん)!!」


抜刀してデスアビスを斬った。


「あんたの罪を‥憎めや‥」


刀をゆっくり鞘に戻すと、デスアビスに雷が落ちた。



終わった‥?


俺達は座り込んだ。


「あかん‥本間に限界やわ…。」


楓さんは刀をしまった。


「俺も‥疲れた‥」


「‥私もさすがにね…。」








『3人合わせてこの程度…?がっかりするわ…。』


デスアビスは楓さんの頭を掴んで持ち上げた。


そして鎌で斬って壁に叩きつけた。


「がはぁっ…!」



「楓さん!」


一瞬でデスアビスは俺の目の前に来て、顔面を蹴られた。


そのまま何度も顔を地面に叩きつけられた。


「ぐはっ…!」



次は涼風さんの方に向かう。


「す…涼風さん…!」


俺は力を入れて何とか起き上がった。



「私は大丈夫だから…!薫と楓をお願い…」


それを聞いて、薫と楓さんを担いだ。



それを見て涼風さんは一瞬で俺の方に来た。



「はぁ…はぁ…。私が何とかするから逃げるわよ!いい?」


俺が頷くと、涼風さんは風魔扇を両手で持った。