あぁまた泣きそう
「俺んち父が俺ら二人育ててくれた。
中学校ぐらいんとき知らない男と出て行ったんだ。
近くの人が居なくなる経験をしたんだ」
「え?」
「だからあいつはあれ以来超寂しがりや。
友達とか離れて行くのがいやなんだろう」
そんなこと私全然知らない。
「優雅は優しい奴だよ
でもその優しさはたまに人を傷つけるんだってよく言ってるんだけど‥
聞かないんだよね
君からも遠回しでいいから言ってくんない?
私以外優しくしないでって」
ニヤリと笑って優斗さんは私の背中を押してくれた。
「早く言ってこい」
そう言ってくれてる気がしたから私はありがとうございますって笑って走ってカラオケボックスから出た。

