ガラガラッッ――――




「ねぇ、どこから来た?」

「メアド交換しねぇ?」

「これからヨロシクね!」




目の前ではそんな光景があった。




きっと友達を作るのに
皆必死なんだろうな。


まぁ、アタシにゃお姫様が
ついてるから別にいいけど。



無駄に鼻を高くするアタシに

「椎名、ここ座ろう」

花梨は席を指差した。




「お、いい場所じゃん」

「化粧直しに最適な場所」


・・・どんな基準だい花梨ちゃん。


ま、でも確かに良い場所だった。
一番後ろの列でしかも窓側。

化粧直しにもサボりにも
最適の場所だった。




「みんな自由だねー」

「化粧直す花梨も負けてないよ」

「そう?ありがとう」