「悪いわね」

「思ってないでしょ」

「よくぞ見破った」




なんて意地悪な可愛い笑顔を
花梨は容赦なくふりまく。


そんな笑顔を見たら
怒りたいけど怒れない。


それに大事な親友だから。




「あ、ここよG組」

「ここが新しいクラスか」

「なんか担任ヤバイらしいわよ」

「えっ、まぢすか」

「なんか濃いみたい」

「こ、濃い・・・」


表現の仕方が逆にリアルで
少し怖いけど。



「まぁ会えば分かるでしょ」

「それでもそーだね」






アタシは花梨と一緒に
"濃い先生"のいる
教室に足を踏み入れた。