「さっ!!もうそろそろ行きますか!!」
「詩音〜。やっぱはずかしいよぉ〜。」
「大丈夫!!完璧だから♪」
「だってぇ〜翔の奴絶対なんか言うもん!!」
「あぁーもう!ぐだぐだ言ってないでさっさと行くよ!!」
「ふぇーん…」
詩音は半泣きのあたしを引きずって家を出た。
…詩音はやっぱ綺麗だな〜。
詩音は、黒の浴衣でピンク色の花が所々に散りばめられている。
男なら一度立ち止まってしまうくらいの綺麗さだ。
「美紅、浴衣似合うじゃん。」
「へ?」
「水色の浴衣似合ってるよ。」
「ほんと!?」
「うん。」
えへへへ…
嬉しいな。この浴衣は昨日お母さんが選んでくれた。大人っぽい浴衣もあったけど…
「あんたにはまだ早い。」
と、言われこの浴衣になった。
この浴衣は、水色の浴衣で金魚が泳いでる模様になってる。
あたしも大人っぽい浴衣よりこっちの方が好きだ。
詩音に褒められ上機嫌になっていると、駅前についた。
やばっ!!
みんなにこの姿見られんじゃん!!うわ〜。変って言われたらどうしよう…。
…泣くな。確実に。
「よし。着いた。美紅、行くよ!!」
「う、うん…」
えーい!!
もうどうにでもなれ!!
覚悟を決めてあたしは駅前に向かった。
