斉藤は、白昼堂々と女を狙い付き纏っていた。

 此処数日、屋敷に帰る事もなくその女が一人だけに為るのを待っていた……そして、今……その時がやって来たのだ。

 〈此処じゃマズイね……〉

 〈……クロロホルム……役に立つねーーっ…………〉

 そう言って、斉藤は静かに女の後ろへ回り込み女の意識を奪い連れ去る。

 山林奥深くに運び、冷たい地に横たわらせニヤニヤと笑いながら呟く……。

 〈……新しい玩具手に入れたんだよね……ククククッ…………〉