病院からの説明によると、皆は〔ペスト(黒死病)〕に感染しており、とても危険な状態だと言う事だった。

 黒死病とは、皮膚内に出血が生じ、その出血斑が暗紫色に為り、その患者の死体は青黒くみえる様になる為、中世ヨーロッパでは真っ黒になったその死体を気味悪がり誰も手を触れなかった為に、家の中や路上に放置されて腐敗し蛆の蠢く死体がゴロゴロとしていたとされている病気だ……。

 斉藤は、それを使い細菌爆弾を仕掛けて来たのだ。