勝は慌てて盾を構えながら逃げ出した。

 「ひっ……ひぃーーーっ」

 必死に走るが上半身から脚部に至るまで付けた鎧のせいで上手く走れない。

 ガシャンガシャンガシャンガシャンガシャン……

 重たい金属音を出して逃げ回る中、遂にアルテミスの矢が鎧の継ぎ目から勝の脇腹を捕らえた。

 「ギャーーーーッ……」

 それと同時に脇腹から鮮血が溢れ出し鎧を赤く染め上げて行く。

 そして次の瞬間、勝の身体が腰からグニヤリと折れ倒れ込んだ。

 倒れた衝撃で胴体がちぎれ臓器がダラリと辺りに溢れ出し、一面を赤く染め上げる。

 勝は目の前に散乱した自らの臓器を見詰め、放心状態に為りガタガタと震えている。