「闘いたければ闘えば良い」
 「俺は闘うなんて嫌だ、逃げ延びてやるよ」

 勝は、そう言っていかにも重そうな足取りで歩いて行った。

 程の者は闘う気はなく直ぐに去って行ってしまった。

 「くそう、何だあいつら」

 剛はその者達を見てそう言ったが、倒せると言う保証も無ければ例え倒せたとしても元の世界に戻れると言う保証も無いのでどうする事も出来なかった。

 それに自分自身も闘うとは言っているが、実際相手を目の前にすれば逃げ出す事しか出来ないだろう。

 結局まとめる事は出来ず最初の3人の剛、光一、仁のみに為ってしまった。

 「これからどうする」
 「そうだな、何も自分から危険を犯しに行く事はないさ、暫く様子を見てみよう」