「ヴギャーーーーーーッ」

 闇の中に、隆の悲鳴がこだます。

 隆の脚は、首の無い馬に踏まれ、ミンチの様に為っている。

 「ひぃーーーーっ!……」

 隆は、グチャグチャに為った自分の脚を青白い顔をして茫然と眺めている。

 〈ヒヒヒーーーン〉

 首の無い馬が、何処からともなく声を出し、後ろ脚だけで立ち、前脚を隆の脚に再び叩き降ろす。

 ドカッゴキッグシャッ………

 隆の脚は、太股からちぎれ、ヒクヒクと動いている。

 隆は、必死に這い回り、逃げようとするが、直ぐに馬に追い付かれた。

 〈ヒヒヒーーーンブルルルルルッ〉

 グチャッグチュグチュッ……
 ………グシャッ……

 「ヴギャーーーーーッ……」

 今度は、腰がぐちゃぐちゃに踏み潰された。